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僕が愛する花嫁:第2回 〜オレンジいろの冒険〜

ドレス Flower Bouquet Gown/VIKTOR & ROLF(ヴィクター&ロルフ)(日本でのお取扱いに関してはお問い合わせください。/ザ・トリート・ドレッシング)ブレスレット ¥490,000/MIKKO JEWELRY(ミッコジュエリー)リング(すべて) ¥ 380,000/MIKKO JEWELRY(ミッコジュエリー)

僕が、僕の愛する花嫁と出逢ったのは、音楽好きな友人を介してだった。

その友人とは、僕の愛する花嫁の兄である。

大学時代、当時流行っていた、テクノやトランスやハウスミュージックで意気投合した僕と僕の愛する花嫁の兄。

毎週末、二人でハコ(クラブ)通いをしては、夜中まで踊り明かし、そして夢を語り合った。

気がつけば、僕らはあっというまに「アラフォー」になっていた。

当時、人気学生DJとして大物DJともコラボレーションしていた彼は、大学時代に一目惚れしたスヌーピー似の彼女と卒業後すぐに結婚し、1男1女に恵まれ、今は教育者となっている。

一方僕は、というと音楽から映像の世界に興味をもち、映像の仕事に没頭する日々を送っていた。

そんな僕にある日、彼が自分の妹を紹介すると言ってきた。

「音楽の趣味が合うと思う。」ただそれだけの理由で。

僕と僕が愛する花嫁との出逢いはそこから始まった。

僕はアラフォー。僕が愛することになる花嫁はアラサー。

音楽は、時としてジェネレーションを残酷に測ることがある。

好きな曲やカラオケの十八番でだいたいの年齢はばれる。

「それ、誰の歌ですかぁ?」それで一気に距離ができる。

しかし、僕が愛する花嫁はあろうことか、DJ EMMAを崇拝していた。

あの、EMMA HOUSEのDJ EMMAだ。

僕たちアラフォーのスター、DJ EMMA様だ。

パンプス Hangisi/Manolo Blahnik(マノロ・ブラニク)(スタイリスト私物)

「マジか。」

その時僕は、この子しかいないと思った。

もちろん、ほかにも理由はあるけれど、好きな音楽が一緒だということは僕にとっては優先順位が高い。

僕たちは、来る日も来る日も好きな音楽のことを語り合った。

そんな他愛もない会話をする日々をすごして、僕たちは婚約をし、あっという間に結婚式の前撮りが近づいてきた。


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「前撮りは何かぶっとんだことしたいよね。面白いこと。せっかくだから冒険したいよね。」

そんなことを僕たちは、Whitby HotelのバーでMILE HIGH JULEPを飲みながら企んでいた。

前撮りの当日、ヘアを担当してくれるHIDEさんがうれしそうにオレンジ色のふわふわしたものを持ってきた。

「マジか。」

僕は、HIDEさんが手にしているオレンジ色のふわふわしているそれに一瞬怖じ気づいたが、僕が愛する花嫁は
「わぁ。オレンジのウィッグ!テクノポップが合いそう!」
と喜んでいる。

おいおい、その色でしかもテクノポップって『ラン・ローラ・ラン』のこと言ってるのか。


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でも、かわいい。

VIKTOR & ROLFのダリアフラワーブーケドレスとホワイトダリアのティーガーデンに突如現れた、オレンジガール。

ダリアかぁ・・・そういえば最近BICEP聴いてなかったな、帰ってレコード探してみよう、と考えていたら、突然スタジオ内にBICEPの『Dahlia』が流れ始めた。

「入ってたよ!」というジェスチャーをして、自分のiPhoneをスピーカーに繋いでもらっている僕の愛する花嫁。

流石です。

そこへHIDEさんが、今度はブルーのビニール袋を片手に僕の愛する花嫁に近づいていく。

あれあれ、デリのビニール袋、どうすんの?


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彼は、ぱぱぱっとそのデリのビニール袋をブルーのリボンに変えた。

しかも、かわいい。

しかも、なにげにサムシング・ブルーだ。

「里織さんが、ウィッグとお揃いでヴィヴィッドなオレンジネイルにしてくれたよ。」

そう笑顔で近づいてくる僕の愛する花嫁が、こんなにオレンジが似合うなんて僕はこの日まで知らなかった。

新しい冒険をして、発見もした前撮りはあっという間だった。

前撮りのデータを受け取った僕は、僕の愛する花嫁の兄に自慢げに披露してみせた。

「やっちゃったね。冒険しちゃったね。ははは。いや、良いよ、良い。花嫁の兄として、これはねぇ、なんかアリだな。」

喜ぶ兄に、撮影でこんなことがあった、あんなことがあったと楽しそうに話す妹。僕が愛する花嫁。

きっと僕と僕の愛する花嫁はずっとこうやっていろんな冒険を共有できる夫婦になれると確信した。

僕たちの共通点は、もう音楽だけじゃない。

もう一度、言おう。

結婚しよう、そしてこれから僕と一緒にいろんな色の冒険をしよう、僕が愛する花嫁。

「僕が愛する花嫁」シリーズ

NY在住のクリエイティブユニットEAM(イーム)によるウェディングストーリー。
Martha Stewart Weddings Japanオンライン NEW YORK EDITION〉及び〈 Fly A Step〉で同時配信いたします。

ニューヨークで、ファッション誌の1ページのような写真撮影を!クリエイティブユニットEAMがプロデュースする「ウェディング・ファッション・フォトグラフィー」が2018年11月1日(木)よりスタートいたします。
詳細は、メールにてお問い合わせください。

HP: www.eamnyc.com mail: contact@eamnyc.com


Produced by EAM  www.eamnyc.com
Photographer: Masato Onoda (小野田 雅人/EAM)
Flower Artist: Eriko Nagata (永田 絵梨子/EAM)
Creative Director & Editor: Ayuka Matsumoto (松本 亜佑香/EAM)

Model: Kate King

Pantsuit: VIKTOR & ROLF(ヴィクター&ロルフ)
Jewelry: MIKKO JEWELRY(ミッコ・ジュエリー)

Makeup: Hiroto Yamauchi (山内 啓人)
Hair: Hide Suzuki (鈴木 秀明)
Nail: Saori Morris (モリス 里織)
Assistant: Anri Seki (関 アンリ)

※価格は税抜き表示です。